園原さんは私と柴谷を図書室に連れて来た


通常ならこんな時間に図書室が開いているはずがない


なのに開いている


園原さんもそれを想定していなかったのか、

少し眉を寄せている…


柴谷は…

すごく無表情

真剣になっているというのかもしれない…


でもこんな柴谷は見たことがなかった


色々とおかしい

いつもと違っている…


そう思った



「…園原さん……」


「ぁ…うん…」



園原さんが固まっていた


また弱々しげな園原さんに戻っていた



─パチパチパチ



柴谷が明かりをつけた


真っ暗だった部屋が明るくなった