「残さず食えよ」


「ウイーッス！」


「よしっ」


「「「いただきます」」」



練習の疲れはどこ？……と思わせるような夕食。


みんな自分の食事をさっさっと食べ終え、残っている人のご飯の奪い合い。



「スゴッ…」


「これは男バスの恒例だから気にせず食えな、愛川」


「はぁー」


あたしは男子たちとは違うテーブル。


「愛川さんは気にせずゆっくり食べましょう」



顧問の架山先生と副顧問の平本先生と一応……仲良く夕食中。
架山先生は一応、あたしの担任の先生。


架山先生は中学、高校ってバスケをやっていたらしく指導にとても熱意の感じる先生だ。


平本先生は今年初めて副顧問になったらしく、不馴れだけど……妙に生徒から好かれている。



「愛川ー、ご飯ちょーだい」


先生たちとご飯を食べていると、急に聞きなれた『あいつ』の声。