つぶっていた目を薄く開けて、
ケータイをいじってる勇作に目を向ける。
ケータイの画面に向けていた視線を俺に合わせたかと思うと、またすぐにそらして、
「あれだよ。いつもの」
の、言葉で俺の眉間は皺がより、
「まぁた、告白?
今月、何回目だよ!?」
だらしなく座ってた椅子から勢い良く立ち上がった。
雄大は、入学してわずか2ヶ月にもかかわらず、月5ぐらいの勢いで告られてる。
なんでだよ!
アイツ無愛想だぜ!?
つか、しゃべんねーぜ!?
付き合ったとしても、
彼女の事ほっときそうじゃね!?
絶対俺のが、
絶対かまってやるし、優しくするのに・・・
馬鹿みたいに雄大に対抗してると、
ぐらぐらと視界が揺れる。
「おい、祐次。
なんかくらくらしてっけど、大丈夫か?」
「ゆうさっクン、優しいネ」
「おい、マジでどした?
お前おかしい。保健室行け」
「え? サボり?
俺にサボんの勧めんなよー」
「あほか! さっさと行け!!」
押し出されるように教室から出される。

