「早紀サンはね、こいつの恋人だよ。中学の時のね」


「・・・・そなの」


「もうあいつは関係ない!!!」



コウキくんの言葉に異常に反応するユウキ。



「関係ないんだったら・・・いいだろ」


「ッ・・・・」


「で・・・・???」


「その人ね・・・こいつのせいで子供ができちゃったの」


「えッ!!!!」



中学生で・・・・!?


そんなの大変じゃん・・・。


子供・・・どうしたの・・・・???



「すごく優しい人だったし、可愛い人だった。うちの親も、そういう人ならすぐに婚約者とかにしちゃうんだけど・・・親が前科持ちだったの」


「え・・・・」



前科持ち!!???



「しかも・・・重大な殺人事件の」


「殺人!?」


「コウキ・・・よせ・・・・」


「そんな親の反対を押し切って、子供つくって、堕ろせって。兄貴最低だよ」


「よせっつってんだろ!!!!」



机の上にあった本を思い切り床に投げつけた。


バーーーーンッ!!!!


音が響く。


何で・・・?ユウキ。


どうしてそんなことしたの・・・??