「何か喋ってるぞ」


「えッ」



私はヘッドホンをして微かに聞こえる声に耳を澄ました。



『あ、神谷じゃない?どうしたのよ』


『いえ、もういいんですか?あの二人』


『もういいわ。あのメイドもちゃんと分かってくれたし』


『何をです?』



何って・・・


それ聞いたら神谷さんッ!!!


私はテレビ越しにやめろーって叫んでた。



「神谷、知ってるから。だいじょ・・・」


「でもッ・・・傷つくでしょ。本人から真剣に話されたら」


「・・・・。しょうがねぇじゃん。俺どうにもできねぇし」



そんなことを言い合っていたら・・・


ヘッドホン越しに悪魔の言葉が聞こえた。



『私の・・・好きな人の事よ。小さい頃の』


『・・・・・』



何言ってんだよぉぉ!!!!


カメラなんて付けるんじゃなかったッ!!!


こんな汗だらだらになるんだったら・・・。