「裕太! 早くっ!」





朱里と一緒に俺のクラスで待ってた美桜が、俺に気づき早くと急かせる。





「はいはい」





なんて適当に返事して美桜達に近づく。



美桜達に近づくと、今までと様子が変わったことを再認識する。



今まではどこかに寄るとしても美桜、朱里、俺の3人だったんだ。



それ以外に女が入ってきたことも、男が入ってきたことも無かった。



でも最近は美桜の彼氏も一緒で。



別に嫌いってわけじゃねぇんだけどさ?



嫌いっていうより……嫌?



だって岸本(美桜の彼氏)が朱里と喋ってんだぜ?



しかも岸本ってのはうちの学校で怖いだのヤバイだのかなり有名なヤツ。



朱里に何か被害が及ばないか気になったり。



でもま、美桜の彼氏だし。



変なヤツでは無いと思うけど。





話し戻すけど、好きなコが他の野郎と喋ってたらさ、嫌じゃん。



腹立つじゃん。



それを見る度にオレはイライラしてんだ。





「裕太、どした?」





そんな俺のちょっとした態度に気付いたのか、美桜が俺に話しかけてくる。