「百合ちゃん、もう帰っちゃうの?」 あたしが砂浜から執事のひとと出ていこうとすると、後ろから声が聞こえた。 「うん。ごめんね、和くん。百合、引っ越しちゃうから、準備があるの」 応えた。 「そういえば、引っ越し明日だったね…寂しいよぉ」 そう言って、ずっと仲の良かった、3つ上の和くんは泣いた。