大学生俊次くんは、百円のカレーパンと百二十円の五00ミリリットル紙パックのミルクティーを手に、レジへと向かいました。
四台稼動しているレジのうち、三台はパートのオバチャンが対応していて、左端の一台だけが、見るからに高校生っぽい、しかもけっこうカワイイ感じの女の子だったので、俊次くんはもちろんその列に並びました。
一人前はオッサンで、そのまた前もオッサン。
けっ、男ってヤツは考えていることがみんな同じだゼ…。
俊次くんは思わずプッと吹き出してしまいました。 待っている間、ふと傍らの柱を見ると、
“エコ推進運動実施中!”
の貼り紙。
そっか、最近はどこの企業もエコに力入れてんもんな…。
俊次くんがそんなことを思っているうちに、番が回ってきました。
「いらっしゃいませ」
俊次くんにスマイルする女の子。ま、どうせマニュアル笑顔に決まっていますが、顔がカワイイのでそれはそれで悪い気はしません。
(いいねぇ、こういうカンジの顔…)
内心デレッとなる俊次くん。
「レジ袋はお使いになりますか?」
「え、はい」
当然のように、俊次くんがそう答えた時でした。