──ガラガラ 進路指導室の扉を 亜紀が開けた。 あたしはのそのそと 亜紀の後ろをついていく。 「水嶋先生~?」 亜紀がそう呼ぶと 先生は奥から出てきた。 あたしと目が合い、 ニコッと笑う先生。 「おっ、テストか」 そう言いながら 机の上のテストを取り あたしのところへ来た。 「ゆいは相変わらず よく頑張ったなぁ」 テストを受け取る。 94点。 あたしはただ黙って 先生を見て笑った。