と言っても写真なんて
ほんの一瞬のこと。


「ハイチーズ」


美月が写真を撮った。


「先生ありがと!」

あたしはお礼を言う。


「おぅ、じゃあな」



そう言うと先生は
どこかへ行ってしまった。



顔が緩んだままのあたし。


先生とくっついていた腕に
まだ感じる先生の暖かさ。


あたしはこの瞬間を
ずっと忘れないと思う。




あたしの心が叫んでいる。



──先生、大好き!