君を愛してる 〜だから死にたい〜

 「一稀が抱いてくれるなら、私を好きじゃなくても構わない――でも、私には抱かれるわけにはいかない理由があるの……」

 「理由って……?」

 聡の問い掛けに美里は答えず、口にしたのは別の事だった。

 「これで終わり、もう二度と迷惑かけないから……聡、本当にごめんなさい」

 さよなら――

 そう言い残して美里は俺達に背を向けて歩き出した。

 俺達はその背中を見送る事しか出来なかった。