君を愛してる 〜だから死にたい〜

 「私が一稀を好きになっちゃったから……」

 消え入る様に呟き俺を見る美里の瞳には涙が溜まり、今にも零れ落ちんばかりだった。

 「聡――ごめんなさい、私は一稀に近づく為に聡を利用したの……」

 「美里……なんでだよ?一稀の事が好きなら直接一稀に会いにくればよかったじゃないか、なんで俺に――」

 聡の視線は強く、哀しく美里に注がれている。

 「本当はね、一度話していなくなるつもりだったの……」