君を愛してる 〜だから死にたい〜

 3歳までの記憶――

 おそらくほとんどの人が忘れ去る記憶だろう。

 しかし俺は……いや、俺達が忘れる事はない。

 俺と

 聡と

 美里――

 俺達はみな捨て子だった。この世に生まれ落ちたその瞬間に、血を分けた親から存在を否定され、残酷に棄てられた。

 『きっとやむにやまれない事情があったんだよ』

 そう言った院長は俺達の目の前で急死した。