君を愛してる 〜だから死にたい〜

 冷たかった。

 と思う、俺の思考回路はパンクしてしまい、その冷たさを感じる余裕をかいていた。

 「嘘なんてつい――」

 俺の口はその先の言葉を紡ぐ事が出来なかった。

 唇に触れる柔らかい感触――

 目の前には砂稀の顔……

 俺は何が起こっているのか理解するまでに数秒を要した。

 「ちょっ!ダメだ砂稀!うつるから!」

 慌てて砂稀の肩を掴んで引き離す。