君を愛してる 〜だから死にたい〜

 「では何故私の後をつけてくるのですか?」

 「いや、つけるも何も俺の家もこっちなんだけど……」

 「そのような見え透いた嘘を……」

 そこでようやく砂稀は振り向いた。

 「いや――ほんとに……」

 「亜河さん!?」

 俺の顔を見てから砂稀は驚いた様な顔をして短く叫んだ。

 「気付いてなかったんだ?」

 「はい……ご無礼を――すみません……」

 言いながらまたも砂稀は深々と頭を下げる。