君を愛してる 〜だから死にたい〜

 「席は……亜河の隣が空いてるな」

 俺の隣は聡が座っていた、その聡はすでに退学しているので空席になったままだった。

 担任の言葉に彼女は――砂稀は、俺の方を見た。

 自然と視線が交わり、砂稀は口を「あっ!」とゆう形開く。

 「じゃあ神坂さん、あの人生に疲れたような顔した奴の隣に座って」

 担任が俺を指差しながら言うと、砂稀はゆっくりと歩いて元聡の席に座った。

 「先程は本当にありがとうございました、上着は洗ってからお返ししますね」