君を愛してる 〜だから死にたい〜

 雨の中、自分が濡れるのも顧みず上着を彼女に被せ、手を取り走る。


 ん……青春だなぁ――




 学校に着いた俺は、服を着たままプールにでも入ったのではないと思うぐらいずぶ濡れになっていた。

 「こりゃ歩いても変わらなかったな……」

 言いながら彼女に目をやると、俺の上着がかかっていた部分以外はさして変わらぬ状態だった。

 「あちゃー……やっぱ上着ぐらいじゃ大して意味なかったか」