君を愛してる 〜だから死にたい〜

 小雨だった雨はすぐに勢いを増して、見る間に視界を遮る程の土砂降りになった。

 「こりゃたまんねーな……」

 「あ、あそこで雨宿りしましょう!」

 彼女が指差した先にはルーフ付きの駐車場があった。

 「よし!あそこに避難だ!」

 俺は彼女の手を取って駐車場に駆け込んだ。

 「あーあ……びしょ濡れになっちまったな」

 「そうですね……」

 言いながら彼女は制服に付いた雫を払った。