君を愛してる 〜だから死にたい〜

 「え、えと……うちの生徒じゃないよね?」

 道に迷っていた事、違う制服を着ている事を考えれば聞くまでもないのだが、そこはまあ話題作りとゆう事で。

 「あ、はい、今日転校してきたんです」

 「へー……こんな時期に転校なんてまた大変だな」

 「ちょっとやむ終えない事情がありまして――」

 彼女の言葉に耳を傾けていた俺の目の前を一粒の雨が上から下に駆け抜けた。

 「やべっ……雨か」