君を愛してる 〜だから死にたい〜

 「生れつき……ですか?」

 「そうそう、なんせこの世に生まれた瞬間に上げた産声が『ふんっ……』だったらしいから」

 俺はそう言ってから『ふんっ……』としてみせた。

 「フフッ――それはさすがにないですよ」

 彼女は口元に手をやり、控え目に笑いながら言った。

 柔らかそうな頬にペッコリとえくぼができ、病的な印象を払った。



 綺麗だ――



 心の中で俺は呟いた……