『失礼します』 薫さんにペコリとお辞儀をして、そそくさと歩く茜さんについていくと どこか部屋らしき所にきた。 ガチャッ… バタン… 『杏……』 茜さんは深刻な顔をして私の顔を見た。 『医者は……思い出す確率は約10%って言ってたの……』 10%…… 『それでも……湊に思い出してもらうの?』