必死になって湊に言う。 名前知ったら思い出してくれるかも!! 私の期待はむなしくチリ、 湊が首を立てに振ることはなかった。 『きっと思い出すから、だから泣くなよ』 私をなだめるように頭をなぜる。 『あり…がと…』 湊の手の上に私の手をおく。 湊の手のは… 昔と変わらず暖かかった。