ただ…… まさか… 『杏の記憶。杏と一緒に過ごした時間の記憶だけが……すっぽり抜けちゃってるの……』 私の記憶だけ? そんな…… 『じゃあ……湊の中で私は存在しなかったことに………』 茜さんはコクンと頷いた。