私は、愛結と二人で芽依美の家を訪ねた。


芽依美のおばさんに呼ばれたからだ。



あの日から、芽依美の家に行くのは初めてだった。




「どうぞ」


出されたジュースを見て、思った。


芽依美の好きだった、カルピス。


いちいち反応してしまう。


「ありがとうございます」




「あの、今日は…」


本題に移ろうと、話を切り出す。



「この前ね、芽依美の病室を整理してたら見つかったの」


そう言って差し出された、何枚もの紙。


一枚一枚に、びっしりと字が書いてある。


よく見慣れた…


芽依美の字だった。



「これ…?」


「あの子ね、入院している間、あなたたちに手紙を書いていたみたいなの」


「芽依美が…」


「読んであげて」


そう言われて、一枚の紙に手を伸ばす。