電車が来た。 ほら,今だよ。 「…でさー,」 「マジでぇー?」 隣では,私の親友が楽しそうに会話している。 足が震えた。 私が今,自殺なんてしたら… 二人はどう思うかな。 きっと…辛いよね。 私は,死ねない。 親友の目の前で死んでたまるか。 限界まで…生き延びてやる。 二人の笑顔を守るために。 「芽依美ー?電車来たよ」 突然,立ち眩みがした。 景色が… 一回転した。 目の前が,真っ暗になった。