もちろん動いていなかったのではない。同期で大学が一緒だったヤツに頼み、色々と周囲から聞いて貰ったことも併せて伝えた。


現在23歳の彼女はK大理工学部卒。大学では工業機械の設計と製品づくりの研究をしていた。


父親の仕事の都合により、幼少時代をイギリスで過ごした帰国子女。ちなみに父親は外交官で、母親は元弁護士の専業主婦だとか。


リクルーターによると製品づくりに興味を示しており、試作部には非常に興味を持っていたと……。


「あーあ、そっか。やっぱりねぇ」

「何がです?」

「あのウワサ、マジだったんだ」

あらかたの聞き終えて自己完結してしまう絵美さん。そのわけを聞いてみると、



「彼女の場合さ、……あの容姿が夢を阻んだんだってね」