あたしの好きな人【短編と名乗っていい頁数かな?】

そんなあたしの気持ちを解っているのかどうかがいまいち掴めないヨシ君が、ふんわりとした笑顔を浮かべてとっても嬉しそうに。


「うん。
それならちゃんとこれを渡せるよね。」


そう言って広げられたヨシ君の掌の中には、どこから出てきたのかビロード張りの小さな箱が載せられていた。


「………どこから出現したの!」


ちょっと呆然としてから、大きな声を出してしまったあたしの反応は普通だと思う。


だって、つい先刻まではみぃちゃんの指輪がのっていただけだったのに。


ちょっと掌を返すみたいな仕草をしただけで、そんな箱が出てくるとか目の前で見ていたってすぐには信じられないし。