「キャアー!」

そんなこと言われても、あたしの目の前にいるのは無精ひげをはやしたおじさんだし、そんなヒトの前で服なんか脱げないよっ。

それにミュウ(仮名)にも見られちゃうっ。


「おいおい、貧乳の小娘相手にジェラシー燃やすなんざ、おっさんも大人げねぇぞ。イジワルしねぇで、もうそのへんでカンベンしてやったらどーだ」


言い方はひどかったけど、一応、あたしのことを助けてくれたミュウ(仮名)。

たしかにあたしは貧乳だけど、性別的には男性であるマンゴーママに比べれば、女性のあたしのほうが比較的ふくらんでるはず。


「だってェ、こんなコ汚い小娘が、アタシのミュウちゃんのハートを射止めたのかと思うと、アタシだって、コンチクショオってキモチになっちゃうわよォ」

「分かった、分かった。お礼に今度“もんじゃ焼き”でも一緒に喰いに行ってやるからよ、とりあえず一子になんか着るモン貸してやってくれや。一子は部屋に上がって濡れた服脱いで、ソイツに着替えろ。そしたらおっさんが服を乾かしてくれる。なっ、そうだろ? おっさん」

「いいわよォ♪ でも、もんじゃ焼きの約束忘れたら、ゼッタイ許さないんだからァ」

やっとスカートのすそから手が離れた。