恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~

“どうしようっ!?”とあたしは思った。

あたしはヒトに何かを頼まれるとゼッタイ「イヤ」って言えないニンゲンだ。

「カリカリを食べなきゃ、ねこじゃない」

「ねこじゃないなら助けてやらない」

そーいうふうに、もし彼に言われちゃったらどうしよう!?

あたし、カリカリを食べるしかないの?

おなか壊したらどうしよう……。

イッキに不安な思いにかられるあたし。


「あ、あのさ……あたし、どうしてもカリカリ食べないといけないの……かな?」

恐る恐る彼に訊いてみる。


「別に」


だけど彼はサラリと言った。

あたし的には“なァ~んだ、不安になって損した”ってカンジ。

……と、そのとき突然、自分の着ていた薄い春モノのジャケットを脱ぐと、後ろからやさしくあたしの肩に掛けてくれる彼。


「え……?」