恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~


「すごい。こないだ会ったときも持ってたけど、いつノラねこと遭遇してもいいように、いつでもどこでもカリカリを常備してるんだね。あたし、感心する。きっとノラねこたちにとって、あなたは救いの神だと思うよ」

……などと言いながら、こねこたちの食事を見ているあたし。

「お前も喰うか?」

目を細め、こねこたちのほうに視線を向けたままの彼が言う。

「なんで、あたしがっ!?」

いま感心したばかりの彼に対してカチンときてしまうあたし。

「お前、ねこだろ? アレ、意外とうめぇんだ。味は保証するぜ」

「……って、あなた、ねこのドライフード食べたことあるの?」

「酒のつまみがナンもねぇときにときどき喰うぞ」

「そんなの、ニンゲンが食べて大丈夫なワケ?」

「知らねぇのか? ペットフードのメーカーのヒトたちは、自分たちで試食しながら開発してるんだぜ」

「か、カリカリ食べなきゃ、あたしのコト、ねこだって認めてくれないっていうの?」