恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~


「…!」


「お願いします……あなたに見捨てられたら、あたし……あたし、家にも帰れなくて、この公園で“ホームレス女子高生”やらなきゃいけなくなっちゃうんです……」


「ホームレス女子高生って」

ちょっと笑いそうになる彼。


「お願い……お願いだから……」



みゃあ…



そのとき、あたしがだっこしていた白いねこたんがすがるような声で鳴いた。


「お前なぁ……そんなウルウルした目でオレを見るなよ……」


え? あたしの目、ウルウルしてる?

そっか。ねこたんをだっこしてるから“ねこアレルギー”で目が涙目になってるんだ。


「お願い……かわいそうなこのコたちと一緒にあたしのことも助けて……お願いだから」