だけど“ねこたん、危ないからコッチおいで。おねーさんと一緒に道路を渡ろ?”って思いを込めて「みゃあ、みゃあ」鳴いた。
きっとハタから見てるヒトたちの目には、あたしの一生懸命な姿が、頭の中でチューリップの花でも咲いてるヒトみたいに見えてるんじゃないかと思う。
いっそのこと、気づかなければよかったと一瞬思ったけど、植え込みの中のノラねこに気づいたのは多分あたしだけだったと思うし、もしココで見て見ぬフリなんてしちゃった日にゃあ、あたしは夢でアノねこたんを100%見ると思った。
行き交うクルマの排気ガスにコホコホとむせりながら探すけど、薄暗い夜の植え込みの中で、小っちゃな黒ねこを探すのは簡単なことじゃなかった。
一歩また一歩と足を踏み出す度に、植え込みの枝先が、15歳の乙女のナマ足を情け容赦なくひっかいて、かきむしる。
ひょっとして、あたしが気づかないあいだに、ねこたんは道路を渡っちゃったとか?
いや、それはないと思う。
だって、さっきからあたしの鼻、ムズムズしてるし、目だってショボショボかゆくなって涙目になってるし。
“ねこアレルギー”のあたしは、ねこたんが近くにいるだけでカラダが敏感に反応しちゃうんだ。
きっとハタから見てるヒトたちの目には、あたしの一生懸命な姿が、頭の中でチューリップの花でも咲いてるヒトみたいに見えてるんじゃないかと思う。
いっそのこと、気づかなければよかったと一瞬思ったけど、植え込みの中のノラねこに気づいたのは多分あたしだけだったと思うし、もしココで見て見ぬフリなんてしちゃった日にゃあ、あたしは夢でアノねこたんを100%見ると思った。
行き交うクルマの排気ガスにコホコホとむせりながら探すけど、薄暗い夜の植え込みの中で、小っちゃな黒ねこを探すのは簡単なことじゃなかった。
一歩また一歩と足を踏み出す度に、植え込みの枝先が、15歳の乙女のナマ足を情け容赦なくひっかいて、かきむしる。
ひょっとして、あたしが気づかないあいだに、ねこたんは道路を渡っちゃったとか?
いや、それはないと思う。
だって、さっきからあたしの鼻、ムズムズしてるし、目だってショボショボかゆくなって涙目になってるし。
“ねこアレルギー”のあたしは、ねこたんが近くにいるだけでカラダが敏感に反応しちゃうんだ。


