恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~



「で、でも、センパイには、あゆみセンパイが……」



「みんながどーいうふうに言ってるのか、オレは知らねぇ。けど、オレはあゆみとは付き合ってねぇ。まわりのヤツらがどう言おうと、本人が言うんだから間違いねぇ。これ以上、たしかな証言がどこにある?」



「そっか……井川センパイとあゆみセンパイ……付き合ってたわけじゃないんだ……」


もしかして、あゆみセンパイ、井川センパイのことが好きだから、あたしに獲られたくなくて、それで……それであんなことしたのかもしれない。そうだ。多分きっとそうだ。



「オレさ、イキナリわんこちゃんに“好き”だなんてコクっても、ビックリされて信じてもらえないだろうと思ったから、これから何度も映画に行ったり……あとカラオケとか、いろんなところに一緒に遊び行ったりして……そんで、そのうちタイミングを見てコクるつもりだったんだ」


「なるほどな。にーちゃんは、にーちゃんなりに一子にコクるまでのストーリー展開ってヤツをキッチリ考えてたってワケだ」

「あ、はい。そーなんです」