恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~


「オレ、実はバツイチなんだ」



何げに爆弾発言だった。



「えっ、そ、そーだったんだ……」

見た目、まだハタチかそこらって感じなのに、すでにもう結婚経験があって、しかもそのうえ離婚経験まであるなんて……。

“あたしとはヤッパちがう世界で生きてきたヒトなのかな……?”って思ってしまう。


「高校時代のオレは自分で言うのもなんだが、手がつけられねぇほど荒れてて、ムシャクシャした気持ちを自分でもどう処理していいのか分かんなくて……そんで、街の不良やチンピラヤクザどもを片っ端からつぶしてたんだ……感覚的には荷物を梱包するときに使う“プチプチ”をストレス解消でつぶしてるのと同じ感覚だった……」

遠い目をしてミュウトが言う。

その目は、きっと過ぎ去った高校時代の自分自身を見てるんだろうと思う。


「そんなオレが、自分の腕を相手を殴るための武器としてではなく、誰かを助けるためのツールとして使うようになったのは、あるひとりのオンナがオレを愛してくれて……そんで、不毛な毎日からオレを救い出してくれたからだ……」