その後は、敬太がアタシたちを引っ張るようにしてゲーセンに連れていかれた。



プリクラを三人で取ったり…


マリオカートで対戦に燃えたり



何のためにアタシが呼び出されて一緒に遊んだのかは分からないけど、


それなりに楽しかったし、敬太のそばに居れたことが嬉しかった。





そして…


ゲーセンの時計を見ると6時を回っていた。



そろそろ出なきゃ、学生は補導される時間だ。



「もうアタシ帰らなきゃ‥」



『マジ?それならちょい待って』



敬太は帰ろうとするアタシを引き止める。


何だろう‥??




『コイツから話あるから』



そう言うと敬太は正くんの背中を押した。



『んじゃ俺は帰るから。お幸せに』


「ぇッ敬太‥」



思わず、寂しいと言いそうになった自分にはっとする。




『えっと…ここじゃ話しにくいからどっか行かない?』


「うん‥」




アタシは頷きながらも、

去っていく敬太の後ろ姿をチラチラ見たりしていた。




あっというまに見えなくなる背中‥


そうだよね。敬太はアタシと遊びたいから呼んだんじゃなくて、


正くんのためにアタシを呼んだんだった…




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