『ねぇーこれ可愛いくね!?』


さすがだ。

千夏ちゃんは、新しい水着を彼氏に自分からアピールしている。


しかしアタシはというと、正の顔が見れなくて、ただ俯いていた。



『おい、とりあえず海入ろうぜ?』



そんな中、正のその一言で楽しい時間が始まった。



正と千夏ちゃんの彼は泳ぎが得意なもんだから、

先に海に入っていく。


でもアタシたちは、浮き輪を膨らますところから始まるのだった。




千夏ちゃんが楽しそうにポンプを踏み、


ぷしゅー‥


という音が波の音に混じって聞こえる。



アタシたち以外に泳いでいるのは、家族連れが3組くらいしか居なくて空いている。



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