『ごめん、明日香。』



しばらく黙っていると、正が後ろから抱きしめてきた。

何か今日の正おかしい…大胆すぎ。



「急に…どうしちゃったの??」


おそるおそる聞いてみる。


正の甘い匂いに包まれて、頭がぼーっとしてきた。


『よく…分からん。俺、急にお前にめちゃくちゃキスしたくなって…理性とんでた』


「そう、なんだ…」


『ごめん、いきなりこんなことして』


「ううん、全然。」


実はアタシ、正のキスが気持ちよかった。


愛されているということを直に感じた。


でもそんなことは恥ずかしくていえない。




『今日はもう、帰ろう……』




正がアタシを抱きしめていた腕を離して、もう一度手をつなぐ。




「うん…」










正のこのときの手のひらからはね…




何だかとても寂しさが伝わってきた気がするんだ。


君は何かを感じていたの??


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