『…ごめん。俺がこんなこと言うガラじゃねーけど…』



アタシの気持ちに気付いたのか、バツが悪そうに言い始めた正。



不安を感じながら、アタシは次の言葉を今か今かと待っている。




『その、』




―別れ話じゃ‥ないよね??




『…お前、敬太が好きだったんだろ』



「えっ!?!?」





アタシは心臓が跳ね上がるかと思うほどドキッとして、


それから何も返す言葉が無かった。



そんなアタシを見て

“やっぱりな‥”

と呟く正。




今日は涼しい日なのに、さっきから汗が止まらない。



『いいよ。俺、知ってたから』




どうしてそんなこと見抜けるの?



でもそんなことは聞けない‥




「ッごめん!でも今は全然だから‥」





嘘をついた。



本当はまだちょっとだけ想いが残ってた。




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