考えても分からないアタシは、
友達かな?
と深く考えずに携帯を閉じた。
一階に下ってリビングのドアを開けると、
既に起きていたお母さんが目を丸めてこっちを見ている。
『‥いつも遅刻ぎりぎりなのに、早いのねぇ』
うん、そりゃ、
アタシは
‘遅刻しそうでしない女’
って一時期呼ばれてたけどさ。
苦笑しながら椅子に座り、
テレビをつけた。
『そういえば明日香、ちゃんと頑張って行ってるのね』
「え?」
『ほら、ちょっと前まで休んでたじゃない』
「学校のこと?」
『そう』
アタシはその質問に適当に頷く。
本当はアタシ、もう辞めて働こうかとも思ってた。
でも敬太が支えてくれるなら
何とか、頑張って行こうって思える。
だからただアイツには感謝してる。
『人生の3分の1も過ごしてないんだから。
正くんのためにも、無駄にしないで生きていきなさい』
アタシは、
‘朝’
って偉大だと思った。
今ならこんなに素直に頷ける。
辛いことより
頑張らなきゃいけないんだって
なぜだろう
前向きになれるんだ‥‥
.
