「いた・・・痛いよ。ジェニファーちゃん・・・。
だってほら、アルは僕の親友だしさ、困ってたし~、それにジェニファーちゃんだって、今度アルに会いたいって言ってたしさ~」
ジェニファーは頬っぺたを小さく膨らませてビルを睨む。
「それとコレとは話が別。
アタシはね、アブナイ事はしたくないの。
危ないコトに誰かを巻き込みたくもないし。
特に、アルベルト様は・・・」
ジェニファーはそう付け加えて俯くと、僅かに頬を桃色にした。
「ぇ・・・ちょっと待って。
なに今の、最後のなに?
アルは危ない目に会わせたくないって・・・
それじゃ僕は?
僕は一体」
「気持ちはありがたいんだけど、」
アルベルトはビルの言葉を遮るようにそう言うと、ジェニファーの手をビルから離し、
「彼の・・・セシル・イレイズの情報が欲しいんだ。
その為に、ここまで来た。」
握ったその手にもう片方の手を重ねた。