アルベルトの問いかけに反応するように、突然、門の中央部が明るく光ったかと思うと、

「裏社会のBOSSだよ。 アルベルト様」

先ほど画面に映っていた少女-ジェニファーが、四角く切り取られた画面の中央でにっこりと微笑んだ。

「どうぞお入りくださいませ。」

ジェニファーがそう言い終わると映像は消え、大きな門はゆっくりと左右に開かれた。

「わぉ!」

ビルが驚きの声を漏らす。

目の前一面に、眩いばかりの緑の芝が広がっている。

その中央では噴水が空高く水を吹き上げ、幾つもの虹のアーチを作っていた。

噴水の周りには、モザイク模様が配されたガーデンテーブルとアームチェアーが置かれ、そのテーブルの一つには、ティーセットが準備されている。

「そこで・・・いいかな?」

その声の先には、真っ白いポニーのような生き物に乗ったジェニファーが、こちらへ近づいて来るのが見えた。