アルベルトが黒い画面を指でなぞると、そこに白い文字が現れた。

『NANO CITY × ED- Blue』

アルベルトが画面から指を離すと文字は即座に消える。

「僕の指紋に反応してるんだ。」

「誰がこんなものをお前に?!
お前の指紋に反応してるって事は、お前に近い所にいる人って事だろ?」

「分からない。でも、両親でない事は確かだ。」

「確かに・・・お前のご両親がお前に無関心である事は否定しないけどさ。」

「そう。 生まれてこの方ただの一度も感心を持たれた事がない。
全く見事なほどにね。

だから・・・彼らではありえない。」

「でも、それは届いた。
どこかでお前を見ている神様みたいな誰かが、これを送ってくれた・・・。

そしてそれはお前にとって、正にビンゴなシロモノだったって訳だ。」

ビルは指をパチンと鳴らしてみせる。