「研究所の人には?」

「もちろん聞いた。
彼女は誰か?どうして此処へ来たのかって。

でも、みんな知らないって言うんだ。
そんな女の子は来なかった・・・てね。」

「おかしいだろそれ。
何か、ヤバい匂いがする。」

「そう。おかしい。
だから、調べてみたんだ。
EDのクレジットのあるガイノイドに関して。

でも、なかなか見つからない。
で、ほとんど諦めかけてた所へ、コレが届いた。」

アルベルトは、液晶シートの端にある赤い鍵のマークに指を置くと、それを中央に滑らせた。

赤い鍵は中央に出来た黒い鍵穴に吸い込まれると、そこから一つの文書ファイルが立ち上がる。

「これは?」

「高度な機密文書ファイル・・・だと思う。
僕も初めて見たよ。」