「あ、ニコ、そこのカワイイお姉ちゃんの看板を右な!」

言われた先には、バックライトに照らされた大きな看板が見える。

看板の中央にはピンクのフリフリドレスを身にまとった愛くるしい少女がパチパチとウインクをしている。

「あ・・・いつの間にあんな看板・・・
ていうか、ユーロお前一体どういう趣味してんだよ。
Biofarmに全然関係ないし・・・。」

ウインカーを出しながらニコルは呆れた声を出した。

「分かってないね~ニコちゃんは。
ああいうカワイイお姉ちゃんにお出迎えされたらFarmに行ってみようかなぁって気になるだろう?」

「だから、Farm関係ないって・・・」

「でもよ、あれでFarmの見学者が増えたらしいぜ。

実際、次の交換留学生の派遣先にここの名前が挙がったのだって、そのFarmの人気増が要因だったって話だからよ。」

ガイがもっともらしく説明をする。