「あぁ。最初っからそのつもりでリナを所有したんだろううよ。
あれの引き受け人は若い男だった。
ひどく頭の切れそうな奴だったが、おおかた女の方には不自由してるんだろうと軽く考えちまったのが不味かったな。
最終目的を早々終えちまったリナは、今頃その「白の翼」とやらで静かにお寝んねしてるに違ぇねぇ。」
「リナの所有者は、誰なんでしょうか?」
「たぶん・・・「白の翼」の研究者の一人だろうな。
セシルを創ったのもきっとそいつらだ。
そして、奴らにそれを指示したのは・・・お前の両親のどちらか・・・だろうよ。」
「ど、どうしてそんな事が分かるんですか?!」
アルベルトは顔色を変える。
「いいか、頭を整理してよく考えてみろ?
セシルはリナの口利きでNANOへ来たと言っている。
そのリナは、「白の翼」で消えた。
お前の母親はその「白の翼」にいて、アンドロイドの研究をしている。
さらに、セシルの姓はお前と同じ「イレイズ」だ。
お前の家族しか名乗る事は出来ないはずの・・・」


