「あぁ?何だその・・・白の翼ってのは」
「VINO政府の極秘研究施設です。
僕の・・・母が勤めている・・・」
「お前の母親?」
「ええ。
母は、「白い翼」でバイオテクノロジーの研究をしています。
専門は・・・アンドロイド。」
「はは~ん。なるほどそういう事か。」
エドは胸ポケットから短い煙草を取り出すと、小さな溜め息と共にそれを銜えてカチリと火を点ける。
「消えちまったリナ-ED-36360は、セシルをNANOに送り込む為に利用されたってワケだ。」
「え、利用って・・・アンドロイドはその所有者の意志によってしかその行動を決められないんじゃ・・・」
言いかけてアルベルトはハッと息を呑む。


