「お前さ、何か勘違いしてねぇか?」

エドはその前にしゃがみながら続ける。

「誰がお前にニコを頼むなんて言ったよ?」

「ぇ?」

セシルは小さく言うとおずおずとその顔を上げる。

「お前らアンドロイドは、基本的にプログラミングされた事しか出来ねぇんだよ。

今、他のファクトリーでお勉強してる俺のガイノイド達もそうだ。

残念ながらお前達には「気を利かせて何かをやる」って機能は付いてねぇ。

何故なら、それがオーナーにとって有利なのか不利なのか、その判断はお前達には出来ねぇからよ。」

「・・・でも僕のせいでニコ・・・ニコルは・・・」

「ニコは無事だ。命に別状はねぇよ。
ただ・・・」

「ただ?」

「大分、ショックは受けてるがな。」