――バンッ

重い防音扉を押し開けたホールの先に広がる光景に、ユーロは思わず目を見開いた。

「参ったな。
こりゃアルベルト君くんには少し刺激が強すぎるかもしれないな・・・」

「え?」

ユーロに続いてホールへと入ったアルベルトは、その異様さに思わず息を呑む。

「これは・・・」

ホールは、円形のステージを囲むようにスタンドアップ用の広いスペースが設けられ、その後ろには客席が階段状にホール内壁まで連なっている。

その客席部分のあちこちでは、何組かの動物が喘ぎ声を上げながら激しく縺れ合っていた。

中には鋭い爪や牙で傷つけられた体から体液を流すものもいるが、その表情に苦痛は無い。

誰もが快楽に溺れるようにその身をくねらせていた。


「ぶっ飛んでる・・・。」