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ドームのエントランスには、じっとりとした重い空気が垂れ込めていた。

照明器具は粉々に砕け、空間を照らすものは数台の非常用のライトのみ。

その青緑色の光の中には、様々な形の生き物がうごめいていた。

カウンターに寝そべるモノあり、通路にうずくまるモノあり、意味不明の歌を唄うモノあり・・・

そのどれもが一様に陶酔しきった表情を浮かべ、視線は宙をさまよっていた。

辺りに立ち込める動物臭にアルベルトは思わず口を押さえる。

「大丈夫か?」

「え、ええ。
このくらい大丈夫ですよ。」

そう答えるアルベルトの額には大粒の汗が浮かぶ。