トンッ


ふわっと何かに包まれた

優しい香り…


『おい、いつまでもおかかってんじゃねぇよ、重い』


頭の上から透き通った声が降りかかる


「えっ!あ、ごめんなさっ―…あ」


頭を上げてみると彼はもう居なかった


何よそれ…せっかく、謝ろうと思ったのに…


むかつく‥‥



最初の第一印象は


"むかつく"


顔だって知らなかったし名前も知らない


けど知るのはあの優しい香りと透き通った声だけ。


一瞬、鼓動が揺れた気がしたけど


それは気のせい…